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キリスト教学校フェアとは

フェア概要

仲間と共に輝く、生徒たちと出会えます

東京都内にあるプロテスタント系キリスト教学校・17校が開催するフェアです。
2018年夏で19年目を迎え、ますます内容充実の楽しい企画満載です。会場で志望校の先生方に、自分の将来の希望を話してみましょう。
探し求めていた学校が、きっと見つかります。

キリスト教学校フェアは各校の個別相談ブースと、大礼拝堂で行われる生徒による学校紹介・musicで構成されています。

個別相談ブースでは各校の教職員と直接ご相談をしていただくことができるコーナーです。
普段なかなか聞くことができないことなど、この機会に是非お話してみてはいかがでしょうか?

生徒による学校紹介・musicは学校紹介編とMusic編で構成されています。各校の生徒たちが、創意工夫あふれる学校紹介と音楽を披露します。
学校紹介編は、生徒たちが自分たちの学校生活を、各校の特色を活かして紹介します。キリスト教学校のそれぞれの校風を肌で感じられる企画です。
Music編は、各校のハンドベル、弦楽、聖歌隊などが奏でる曲を通して、キリスト教学校の生徒たちの香りをお届けします。

代表 あいさつ

知恵と知識
――「今このわたしに知恵を授けてください」

第19回キリスト教学校フェア代表
深井 智朗
(東洋英和女学院院長)

 ノーベル賞はアルフレット・ノーベルの遺産をもとに創設されました。しかしなぜ彼はそのようなことを考えたのでしょうか。ノーベルは、科学者であり、発明家であり、そして実業家でした。彼はダイナマイトの特許と販売で巨万の富を手にしました。ダイナイマイトは、一方で石炭の採掘場などで働く人の仕事を大いに助けることができました。しかし、他方戦争の道具となり、多くの人の命を奪う道具にもなったのです。実際彼は「死の商人」とまで呼ばれ、そのことで大いに悩みました。ダイナマイトが人を殺す道具になり、実際にそのように使われ、その結果彼の富がもたらされるのです。彼が遺産のすべてを用いてノーベル賞を創設した理由のひとつは、そのことへの率直な反省だと言われています。

 ノーベルは晩年こう述べたそうです。「知識があっても、知恵のない人間が愚かな判断をする」。それはどういう意味でしょうか。知識と知恵は違うのです。「知識」は私たちが努力し、学校で学び、身に付けるものです。それだけではありません。人類の知的遺産である本を読み、考え、さまざまな体験をし、人との出会いを通して身に付ける、人間が生きてゆくために必要なものです。それに対して「知恵」は、私たちが身につけた知識を正しく用いるために必要なものです。

 知識は人生を豊かにし、社会の発展に貢献します。しかしダイナマイトの例にあるように、使い方によっては世界を傷つけ、滅ぼす道具にもなるのです。私たちが学ぶ知識自体はニュートラルなのです。しかしそれをどう使うかはそれを身につけたひとりひとりの責任にまかされているのです。それを使って世界を幸せにすることもできるし、不幸にしてしまうこともあるのです。だからこそ学び、豊かに得た「知識」を正しく用いるための「知恵」が必要なのです。何が正しいことで、何をしてはならないのか、人間と社会には何が許されて、何が許されていないのか、それを教えてくれるのが「知恵」です。どの時代の人間にも求められてきたのは、豊かな知識を身に付けること、しかしそれ以上にそれを正しく用いることができる知恵です。

 

 日本にはキリスト教学校、あるいはかつてはミッション・スクールと呼ばれた多くの学校があり、プロテスタント系の学校の多くが所属するキリスト教学校教育同盟には現在103の学校法人が所属しています。今年も東京都内にある17のキリスト教学校が集まり、キリスト教学校フェアを開催します。19回目です。

 それぞれの学校には、長い歴史と独自の教育理念があります。この機会に、ひとつひとつの学校の豊かな個性と教育力、そして何よりもそこで学ぶ生徒ひとりひとりの個性に、生き生きとした姿に接していただければと願っています。

 他方で、ここに集まりました17のキリスト教学校に共通する伝統にもふれていただければと思うのです。それは私たちのいずれの教育機関も、生徒たちはそこで「知識」だけではなく、「知恵」を学ぶのです。キリスト教学校には、知識を学ぶ教室だけではなく、知恵を知る礼拝堂があるのです。

 

 聖書にソロモンという王が登場します。このイスラエルの大王は権力、富、誰にも負けない知識、そして名誉さえも手にした時、しかし神に願い出たのです。「今このわたしに知恵を授けてください」。またそのソロモンの箴言の中に「主を畏れることは知恵の初め」という言葉があります。中学、高等学校で学ぶ知識はひとりひとりの人生にとってかけがえのないものです。私たちキリスト教学校はそのいずれにおいても高度で最上の授業、教育を提供し続けてきました。しかし私たちがもうひとつ、何よりも大切にしてきたことは、学んだ知識を正しく、自分の人生のために、それだけではなく社会のため、他者のために用いる知恵を学ぶということです。人間には何でも許されているのだ、人間には何でもできるのだなどと傲慢になるのではなく、神の前に謙虚に、誠実に、真実に生きる知恵を学ぶのです。

 

 21世紀を生き、そしておそらく人生の最終コーナーには22世紀を迎えることになる生徒たちと共に大志を抱きつつ生き、新しい時代を切り開く力を身に付けるための教育を続けるキリスト教学校が参集する「キリスト教学校フェア」にぜひお出ましいただき、確かな知識と神の前で誠実に生きる知恵とを兼ね備えた、個性豊かな生徒たちの姿に接していただければ幸いです。